1.一本の鉛筆
作詞:松山善三
作曲:佐藤勝
あなたに 聞いてもらいたい
あなたに 読んでもらいたい
あなたに 歌ってもらいたい
あなたに 信じてもらいたい
一本の鉛筆が あれば
私はあなたへの 愛を書く
一本の鉛筆が あれば
戦争はいやだと 私は書く
あなたに 愛をおくりたい
あなたに 夢をおくりたい
あなたに 春をおくりたい
あなたに 世界をおくりたい
一枚のザラ紙が あれば
私は子供が 欲しいと書く
一枚のザラ紙が あれば
あなたをかえしてと 私は書く
一本の鉛筆が あれば
八月六日の 朝と書く
一本の鉛筆が あれば
人間のいのちと 私は書く
2.からたちの花
3.さくらさくら
4.花蕾
作詞:阿久悠
作曲:吉田正
紅をささない くちびるは
愛の言葉に ふるえがち
抱いて語れば いいけれど
それではからだが こわれそう
野暮な男が 目を伏せて
息をするのも 苦しげに
切ない思いを 通わせる
咲かぬなら
咲くまで待とう 花蕾(はなつぼみ)
咲かぬなら
咲かせてみせよう 花蕾
咲かぬなら
忘れてしまえ 花蕾
小首かしげて もの想う
好きな歌など 口ずさむ
いずれ女に なるけれど
今まだ稚い その姿
いつか誰かの 言葉にも
パッと色づく こともある
その日をおそれて 見るばかり
咲かぬなら
咲くまで待とう 花蕾
咲かぬなら
咲かせてみせよう 花蕾
咲かぬなら
忘れてしまえ 花蕾
咲かぬなら
咲くまで待とう 花蕾
咲かぬなら
咲かせてみせよう 花蕾
咲かぬなら
忘れてしまえ 花蕾
5.夾竹桃の咲く頃
作詞:中村メイコ
作曲:神津善行
夾竹桃の咲く頃に
あの人は言った
「どうしても行くのか」と
私はうなずいた
「どうしても行くわ」
あれから三年 あれから三年
ああ 夾竹桃の 花は 花ははるか
夾竹桃の散る頃に
あの人の手紙
「どうしても逢いたい」と
私は泣きながら
「どうしても逢えないわ」
あれから三年 あれから三年
ああ 夾竹桃の 花は 花ははるか
夾竹桃の花の下
あの人の噂
嫁さんをもらったと
私は空を見て
つぶやいた「おめでとう」
あれから三年 あれから三年
ああ 夾竹桃の 花は 花ははるか
6.恋の曼珠沙華
作詞:朝比奈佳・補作詞やしろよう
作曲:TAI
恋はくれない 曼珠沙華(まんじゅしゃげ)
あなたと歩いた 石だたみ
きっと 迎えに来ると 抱きしめられて
泣いて別れた オランダ坂
蝶々さん 辛い運命です
蝶々さん 長崎は雨
蝶々さん いつもそうですね 女は
蝶々さん 泣かされて 待ちわびて
小雨にけむった 天主堂
ビードロ細工の 頼りなさ
船はいつ帰る 浦上の鐘の音に
願い届けと 十字を切る
蝶々さん こんな私にも
蝶々さん 風はやさしく
蝶々さん 揺れる港の灯
明日も
蝶々さん 信じたい 愛したい
蝶々さん 辛い運命です
蝶々さん 長崎は雨
蝶々さん いつもそうですね 女は
蝶々さん 泣かされて 待ちわびて
蝶々さん 蝶々さん
7.唇に花シャッポに雨
8.花のいのち
9.ひばりの花売娘
作詞:藤浦洸
作曲:上原げんと
花を召しませ ランララン
愛の紅ばら 恋の花
もゆる心の ささやきか
恋のそよ風 ゆらゆらと
ゆれてはずかし 赤いばら
花を召しませ ランララン
召しませ紅ばら 恋の花
花を召しませ ランララン
白いミモザは 夢の花
ぬれた心の 愛の露
月の光か ささやきか
丘のチャペルの 鐘の音が
花を召しませ ランララン
召しませミモザは 愛の花
花を召しませ ランララン
乙女やさしい チューリップ
赤白黄色と とりどりの
レビューまくぎれ 千代紙や
なげたテープの うつくしさ
花を召しませ ランララン
召しませやさしい チューリップ
花を召しませ ランララン
花は散るもの しぼむもの
咲いた思いの はなびらに
夢があるうち いまのうち
愛(いと)しお方に 捧げなさい
花を召しませ ランララン
召しませ なさけの花束を
10.リンゴ追分
作詞:小沢不二夫
作曲:米山正夫
リンゴの花びらが 風に散ったよな
月夜に月夜に そっと え―――
つがる娘は ないたとさ
つらい別れを ないたとさ
リンゴの花びらが 風に散ったよな
あ―――
お岩木山のてっぺんを
綿みてえな白い雲が
ポッカリポッカリながれてゆき
桃の花が咲き さくらが咲き
そっから早咲きの、リンゴの花ッコが咲くころは
おらだちのいちばんたのしい季節だなや―
だども じっぱり無情の雨こさふって
白い花びらを散らすころ
おら あのころ東京さで死んだ
お母ちゃんのことを思い出して
おら おら……
津軽娘は 泣いたとさ
つらい別れを 泣いたとさ
リンゴの花びらが 風に散ったよな
あ―――
11.花笠道中
作詞:米山正夫
作曲:米山正夫
これこれ 石の地蔵さん
西へ行くのは こっちかえ
だまって居ては 判らない
ぽっかり浮かんだ 白い雲
何やらさみしい 旅の空
いとし殿御の こころの中(うち)は
雲におききと 言うのかえ
もしもし野田の 案山子さん
西へ行くのは こっちかえ
だまって居ては 判らない
蓮華たんぽぽ 花盛り
何やら悲しい 旅の空
いとし殿御の こころの中は
風におききと 言うのかえ
さてさて 旅は遠いもの
田舎の道は つづくもの
そこでしばらく 立ち止まる
流れて消える 白い雲
やがて蓮華も 散るだろう
いとし殿御と 花笠道中
せめて寄り添う 道の端
12.月の夜汽車
作詞:岡林信康
作曲:岡林信康
いつも二人で 遊んだ小川
月の光に 照らされて
消えてゆきます 夜汽車の窓で
ひとり見つめて ゆく私
ああ月の光を ひきずりながら
長い汽笛が むせび泣く
いくら遠くへ 逃れてみても
消えぬ痛みと 知りながら
ひとり夜汽車で 出てゆく私
どこへ行きましょ 夜の風
ああ月の光を ひきずりながら
長い汽笛が むせび泣く
空ゆく鳥も 野に咲く花も
いつか姿を 消すものと
回り舞台か 夜汽車の窓よ
抱いてゆきます あなたを胸に
ああ月の光を ひきずりながら
長い汽笛が むせび泣く
13.悲しい酒(セリフ入り)
作詞:石本美由起
作曲:古賀政男
ひとり酒場で 飲む酒は
別れ涙の 味がする
飲んで棄てたい 面影が
飲めばグラスに また浮かぶ
「ああ 別れた あとの心残りよ
未練なのね あの人の面影
淋しさを忘れるために
飲んでいるのに
酒は今夜も私を悲しくさせる
酒よどうして どうして
あの人を
あきらめたらいいの
あきらめたらいいの」
酒よこころが あるならば
胸の悩みを 消してくれ
酔えば悲しく なる酒を
飲んで泣くのも 恋のため
一人ぼっちが 好きだよと
言った心の 裏で泣く
好きで添えない 人の世を
泣いて怨んで 夜が更ける
14.みだれ髪
作詞:星野哲郎
作曲:船村徹
髪のみだれに 手をやれば
赤い蹴出(けだ)しが 風に舞う
憎くや 恋しや 塩屋の岬
投げて届かぬ 想いの糸が
胸にからんで 涙をしぼる
すてたお方の しあわせを
祈る女の 性(さが)かなし
辛(つ)らや 重たや わが恋ながら
沖の瀬をゆく 底曳(そこび)き網(あみ)の
舟にのせたい この片情(かたなさ)け
春は二重(ふたえ)に 巻いた帯
三重(みえ)に巻いても 余(あま)る秋
暗(くら)や 涯てなや 塩屋の岬
見えぬ心を 照らしておくれ
ひとりぼっちに しないでおくれ
15.愛燦燦
作詞:小椋佳
作曲:小椋佳
雨 潸々(さんさん)と この身に落ちて
わずかばかりの運の悪さを 恨んだりして
人は哀しい 哀しいものですね
それでも過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね
風 散々(さんざん)と この身に荒れて
思いどおりにならない夢を 失くしたりして
人はかよわい かよわいものですね
それでも未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね
愛 燦々(さんさん)と この身に降って
心秘そかな嬉し涙を 流したりして
人はかわいい かわいいものですね
ああ 過去達は 優しく睫毛に憩う
人生って 不思議なものですね
ああ 未来達は 人待ち顔して微笑む
人生って 嬉しいものですね
16.川の流れのように
作詞:秋元康
作曲:見岳章
知らず知らず 歩いて来た
細く長い この道
振り返れば 遥か遠く
故郷が見える
でこぼこ道や
曲がりくねった道
地図さえない
それもまた人生
ああ 川の流れのように
ゆるやかに
いくつも 時代は過ぎて
ああ 川の流れのように
とめどなく
空が黄昏に 染まるだけ
生きることは 旅すること
終わりのない この道
愛する人 そばに連れて
夢探しながら
雨に降られて
ぬかるんだ道でも
いつかは また
晴れる日が来るから
ああ 川の流れのように
おだやかに
この身を まかせていたい
ああ 川の流れのように
移りゆく
季節 雪どけを待ちながら
ああ 川の流れのように
おだやかに
この身を まかせていたい
ああ 川の流れのように
いつまでも
青いせせらぎを 聞きながら
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